こんにちは、Cozです。
米国に赴任してから私達夫婦は子供を授かりました。
当初は不安でいっぱいでしたし、言葉や文化も違うので大変なこともたくさんありましたが、何とか子供は元気に育っています。
今回の記事では、アメリカで出産/子育てを行う上で大変だったことや、意外と困らなかったことなどをシェアしたいと思います。
こんな方におすすめ
- アメリカの出産・子育て事情が知りたい方
子供ができた時の状況
- アメリカの田舎に駐在(日本語の通じる医者がいない)
- 駐在2年目に妊娠、3年目で出産
- 二人にとって初めての子供
- アメリカで出産の為、両親のサポートなし
出産するまで
出産するまでで不安だったことは以下の通りです。
不安だったところ
- 産婦人科が遠い→運転は慣れるので大丈夫。陣痛が始まる前の準備が大事。
- 検査の説明が英語→意外と大丈夫。
産婦人科での検診
初めての子供でしたので、日本語が通じる産婦人科を選んで通院しました。
高速を使って片道2時間かかりましたので、色々と積もる話も夫婦でできて良かったかなと思います。
しかしながら、血液検査や超音波検査は、病院付属のラボで行います。
ラボには、日本人の方も日本語を喋られる方もいませんでしたので全て英語で説明されました。
ただ、とても平易な言葉で説明してくれますし、わからない単語はグーグル翻訳で調べながら聞いていましたので困ったことはほとんどありませんでした。
(ラボでの検査結果は産婦人科に送付されますので、後から日本語で詳細な説明も頂けました。)
陣痛が始まってから入院まで
1番不安だったところは、陣痛が始まってからいつ病院に行くかの判断でした。
産婦人科の方にとは、事前に何度も何度も話し合い、準備しておくことを確認し、シミュレーションを行いました。
5つの準備ポイント
- 入院の準備(着替えやオムツ、赤ちゃんの服)は、事前にしておく
- ベビーシートの購入と車への設置しておく
- 陣痛が始まったらすぐに連絡をする
- 陣痛の周期を定期的に報告
- 家を出る前に、食事はしっかり済ませておく
いざ、陣痛が始まると結構焦りましたので、事前の準備は非常に大事です。
病院に到着してからの流れ
step
1病院に到着
病院の救急入り口に車を横付けして、妻を車椅子に乗せました。
助産師さんに妻を引き渡して入院手続きの準備を行い、その間に私は車を駐車して入院の荷物を運びます。
step
2病室に移動
入院手続きの書類が完了すると、病室に移動します。
step
3麻酔
妻は無痛分娩を選択(アメリカでは普通とのことです)しましたので、入室して程なくして麻酔医がやってきました。
10分ほど部屋の外で待機するよう言われ、部屋に戻る陣痛で苦しんで妻がかなり楽そうになっていたのを覚えています。
step
4しばらく待機
お産の準備が整うまでは、しばらく部屋で待機します。
妻は飲食できません(氷はOK)ので、アイスクラッシュを準備したり、出産後の書類準備を行います。
少しパソコンで仕事をしたりして、そのまま病室のソファーで床につきました。
step
5出産
お産が始まると、男はただただ無力です。頑張れと叫ぶことしかできません。
妻の場合は難産でしたので、ドクターとナースが6人がかりで処置を行なっていただき無事出産となりました。
へその緒を切ることもできますが、私の場合は先にドクターが切ってしまいました。
出産した後
入院は2泊3日だけ
出産が終わった後は、育児と妻の介抱です。
育児に関しては、事前に本やネットで一生懸命勉強し、入院中に助産師さんが人形などを使って色々と教えてくれました。
助産師が教えてくれたこと
- オムツの替え方
- お風呂の入れ方
- ミルクの与え方とゲップのさせ方
- SSNの提出と出生届などの書類整備
- 緊急時の対応の仕方
出産後の書類手続きも、看護師さんの手を借りながらしましたので、こちらもほとんど問題になることはなりませんでした。
書類を書いて、中身まで一緒に確認してもらえました。
書類手続き
- SSNの取得
- 米国出生届 (Birth Certificate)の申請
- 日本の出生届の出し方
- 米国パスポートの取得方法
- 日本パスポートの取得方法
退院後
比較的大変な出産だった為、奥さんの産後の回復もあまり芳しくありませんでした。
2泊3日の入院期間では当然回復するはずもなく、歩くのもやっとの状態で退院となりました。
ただ、上司も同僚も非常に理解のある方々ばかりで、超フレキシブル勤務と有休を使用して対応させてもらいました。
step
1産後1週間
- 完全に有休取得
- 家事と授乳以外の育児はCozが担当。
- 妻の回復を最優先。
step
2産後2週間
- 完全に有休取得
- 日中の家事と授乳以外の育児はCozが担当、夜は妻に任せる。
- 引き続き妻の回復を優先。
step
3産後3週間
- 妻が動けるようになってきたので、フレキシブル勤務に切り替え。
- 実験結果の報告を受け、メールで同僚に指示。
- 家事と育児は、妻と私50:50で担当。
step
4産後4週間
- 会社に復帰。時短勤務や定時帰宅で対応。
- 日中の家事と育児は妻が担当し、夜と土日のみCozの担当。
上記のように、会社の理解を貰いながら育児と仕事を何とか両立することができました。
特に、最初の2週間は本当に目が回るほど大変でした。
私が将来部下を監督する立場になったら、間違いなく育休を取らせます。
子供が産まれたことを会社の方々に報告しましたが、開発や営業、企画の部長さんからも祝福の言葉を頂きました。
誰一人非難するどころか、
「家族を最優先にすること」
「仕事は心配しないで」
「必要があればいくらでも休みを取ること」
と、温かい言葉をかけて頂きました。
出産費用は日本よりも高い
妊娠の検査から出産までの費用は、総額で約100万円ほど請求されました。
ただ、幸いにも会社の保険が出産費用を全てカバーしていましたので、実質負担金は0円でした。
若くで赴任される方は、人事の方に保険のカバー範囲を確認しておくことをお勧めします。
病院は意外と困らない
1ヶ月検診の時は、初めての外出ということもあり、日本人医師がいるところを選びました。
先生に色々と話を伺っていると、以下の理由からアメリカ人医師でも家の近くの方が良いよ、と勧められました。
ポイント
- 家から近い方が、緊急時に助かる。
- アメリカは先進国の為、そもそも制度がしっかりしている。
- 保険のサービスで日本語/英語通訳をお願いできる。
- 会社の同僚が近くにいる。
少し迷いましたが、緊急時の対応を最優先し、近所の病院に行くことにしました。
会社のアメリカ人の同僚や上司に病院の相談をしたところ、
「絶対近所の方が良いよ」
「良い病院知ってるよ」
「英語がわからんかったら連絡して!」
と言って下さりました。
「遠くの親戚よりも近くの他人」ではありませんが、「遠くの日本人よりも近くのアメリカ人」です。
2ヶ月目健診から、近所のアメリカ人医師のところで診て頂いていますが、ほぼ問題ありません。
最近では、奥さん一人でもやり取りできているみたいで、トラブルになったことは一度もありません。
ただ、少し戸惑ったことは、以下のようなことがありました。
子供の蒙古斑を見て看護師さんがビックリ
一番最初に子供を連れて行った時に、子供の蒙古斑を見て看護師さんはビックリしていました。
蒙古斑とはその名の通り、我々日本人などモンゴロイドに見られる特徴ですので、アメリカ人には馴染みがありません。
間違いなく、一瞬虐待を疑われました。
実際、医師と話したり、アメリカで生まれ育った日本人の方と話していると、昔は虐待容疑で子供を保護された事もあったらしいです。
近年は、インターネットが発達したり移民の数も増えてきたおかげで、アメリカ人医師でもそういう知識がついてきているらしいです。
赤ちゃんが発熱したので、慌てて病院に連れて行ったら。。。
生後7ヶ月くらいの時に、初めて100℉ (37.8℃)以上の熱を出しました。
会社で働いていた時に、妻から連絡を受けて、慌てて帰宅しました。
確かに、いつもと比べてボーッとしているなという感じだったので、念の為病院に連れて行くことにしました。
医師: 「どうされました?」
Coz: 「子供が発熱しまして。。。」
医師: 「嘔吐や咳、鼻水は?」
Coz: 「いや、特にありません。」
医師: 「え?」
Coz: 「けど、38℃近く熱ありますよ?」
医師: 「それだけ?」
Coz: 「はい。。。」
医師: 「。。。」
みたいな感じで、本当に何しに来たの?って感じの対応でした笑
結局、お金も取られず、ドラックストアに売ってる市販の解熱剤の品名(Motrin)を教えられただけ終了でした。
引用: Amazon
ベビー用品は豊富
ミルク含めオムツやベビー用品は全く困りません。
フォーミュラと呼ばれる、ミルクも近くの薬局で買えます。
というか、病院に診察に行ったらお土産代わりとして、大量にタダでくれます。
参照: Amazon
オムツもパンパース(P&G製)やハギーズ(キンバリークラーク製)など有名どころは、きっちり揃っていますので困ることはありませんでした。
ちなみにオムツ以外のワイプや、ボディクリームなども充実しています。
引用: Amazon
以上のように時折、英語が必要になりますが基本的なところは全てアメリカだけでまかなえます。
サプリメントに関しては、アメリカの方がずっと充実していますし、やはり先進国だけあって子育てに(今のところ)大きく困ることはありません。
これからも、時々子育てに関しても気づきがあれば発信していきたいと思います。
以上です。